利益を伸ばして損小利大を実現するためのエントリー
今回は「エントリー」について 書いてみようと思います。
初心者の人は「いつエントリーするか」ということだけに注目している人が多いような気がします。
手法と呼ばれるもの、例えば「移動平均線がクロスしたら」とか「RSIがこうなったら」とかっていうのは、総じてエントリータイミングの目安を示してくれるもので、これはこれで確かに重要です。
でも個人的には、「いつエントリーするか」よりも「どのようにエントリーするか」の方がはるかに重要だと思います。
と言っても、なんら難しいことはありません。
ただ単に、ポジションを小分けにしてエントリーするだけです。
つまり「分割エントリー」です。
単純でしょう?
ですがこれ、実際めちゃくちゃ効果的なんです。
分割エントリーのメリットとは?
伸ばせ伸ばせ!利益を伸ばせ!
この「分割エントリー」のメリット、それはズバリ
「利食いの選択肢が増える」ことです。
例えば、分割せずに1個のポジションでエントリーすると、1度利食ってしまったらそのトレードはもう終了してしまいます。その後もっと利益が伸びてももうどうにもできません。
また反対に、もっと伸びるだろうと思ってポジションを握っていたら、逆行してしまって含み損みたいなこともあります。
いったん含み益になったポジションが一転含み損になってしまうと、「さっき利食っていたら儲かったのに」という思いから、なかなか損切りもできません。
分割エントリーはこれらをスパッと解決してくれます。例えばポジションを3つに分けて持っているとして、それがうまく含み益になった場合、「2つのポジションはいったん利益確定しておいて、1個だけは残す」みたいなことができるわけなんです。最強です。
残した1個が思惑通り伸びてくれれば「ウェーーイ」だし、仮に損失になってもすでに利食っている2個の利益でカバーできます。どっちに転んでも勝ちなのであります。もう1度言います。最強です。
でも僕もそうだったんですが、初心者の頃って不思議とこのやり方に気づかないというか、なかなか思い至らないんですよね。こんなにシンプルなのにねー。
また、分割エントリーを取り入れると、いわゆるリスクリワードの改善も期待できます。
よく「損小利大」のトレードを目指そうとか言われますけど、「損小」を目指すのはある程度の限界があります。ロスカットの幅を小さくすると損切りにかかりやすくなってしまうからです。「損切り貧乏」ってやつですね。
なので「損小利大」を目標にするならば、必然的に「利大」の方に注目するしかないわけです。その時、分割エントリーは大きな武器となります。
実際の分割エントリーのやり方
エントリーする前の準備が大事です
さて、最初はエントリー前の準備ですね。
まず、事前に損切りラインは決めておきましょう。
できれば損切りラインは「何pips逆行したら損切り」とかではなく、「直近の高値・安値」などちゃんと意味のあるポイントにしましょう。
損切りラインが決まれば、同時に利益目標の目安が決まります。
利益目標は、リスクリワードが1:1になるところに設定します。
つまりエントリーから損切りラインまで-10pipsであれば、+10pipsが当面の利益目標です。
こんな感じですね。
あ、ちなみに「10pips」というのはあくまでひとつの例ですから、それぞれのトレードスタイルや期間に合わせて読み替えてください。
ちなみにエントリーのポイントから損切りラインまでがあまりにも離れている場合は、ロットを下げてエントリーするか、エントリー自体を見送ってもいいでしょう。
(ちょっと遠すぎるよ〜)
このあたりは1トレードで自分がどれくらいの損失を許容できるかによりますので、エントリーの際は損切りになった時の損失がいくらになるか、常に計算するようにしましょう。
準備ができたらいざエントリー!
ここまで準備が整ったら実際にエントリーです。
どこでエントリーするかは、それぞれ自分のいつものルールでオッケーです。
また、何分割するか(分割数)についても特に決まりはありません。
3分割くらいがちょうどいいという人もいれば、10分割くらいがやりやすいという人もいるでしょう。各自、好みや資金量に合わせて調整しましょう。
ここではロット60000通貨を3分割(20000通貨×3)でエントリーするパターンを例に解説していきます。
エントリーのタイミングが来たら、このような感じで、20000通貨で3発エントリーします。
損切りラインまで-10pips、利益目標は+10pipsです。
そして、エントリー後うまい具合に当初の目標であった+10pipsに到達したとします。
この段階で3発とも決済して利益確定するのももちろんアリです。
しかし、できればもう少し粘って利益を伸ばしておきたいところ。
でも欲張った結果、逆に戻されて含み損という展開は避けたい。
こういう時に分割エントリーが威力を発揮します。
3発のうち2発だけを利確して、最後の1発を残しておくということができるわけです。
そして、最後の1発に関しては損切りラインを建値まで移動します。
こうなればとりあえず勝ちは確定です。
あとは最後の1発がどうなるか、高みの見物です。
僕は、こういう展開になることを「ゴールデンタイム突入」と呼んでいます。
伸びてくれればウェーイですし、戻されても損切りは建値に移動しているのでチャラという至福の時間です。
こんな感じで、とりあえずの利益は確保しつつその利益を担保にして残りの建玉はとにかく引っ張ることで、当初の目標以上の利益を得られやすくなります。
もちろん毎回うまくいくわけではないですが、伸ばせる条件が揃った時は勇気を出してとことん引っ張ることが「損小利大」となるためのコツですよー。