「高値」とは?「安値」とは?その見分け方についてじっくり考えてみた回
そもそも高値安値ってどう決まる?
言葉をきちんと定義しておこう
あのー突然ですが
「高値・安値」って何でしょうかね?
いやFXだけではなく、投資全般においてよく使われる言葉で、「高値」「安値」ってあるじゃないですか。なんか手法系の本とか目を通してみると
「ここの戻り高値を抜けて」とか、
「押し安値が・・・」とか
結構よく見る表現なんですけど、厳密に言ってこれって一体どういうことなんでしょうか。
「高値」「安値」って一見シンプルな用語なんですが、
「あなたにとって高値(安値)とは?」
という問いにすんなり答えられる人は意外と少ないかもしれません。
今回はそういった言葉の「定義」について少し考えてみます。
この記事を読めば高値安値って何なのかがわかります。じっくり解説してみますのでぜひ最後までお付き合いください!
全員に共通するたったひとつの正解は「ない」
まず最初に言っておくと、相場には「これだ!」っていうただ1つの正解はありません。
ですので「高値とは何か」「安値とは何か」、その情報をネットやら本やらでいくら探しまわってみたところで決して見つかりません。それっぽい情報にはたどり着くかもしれませんが、それはあなたにとっての答えではありません。
正解はあなた自身が決めなくてはいけないんです。
高値(安値)とはこういうものである。
ではなく
こういう考え方でなくてはならないんです。
他人が何と言おうと関係ありません。
あなたが決めたこと、それがあなたにとっての唯一の正解です。
トレンドをどうやって見極めるのか
少し話は変わりますが、
FXでも株でも、相場はトレンドに乗ることが大事とよく言われますよね。
いろいろな投資本や投資系サイトにもよく書かれています。それ自体、まったく異論はありません。本当にその通りだと思います。トレンドに乗ることができれば、あっけないくらい簡単に利益が出ます。
「あら?もう勝てちゃった?」ってな具合です笑。
ちなみにダウ理論においては、トレンドとは以下のように定義されています。
「連続する高値および安値が、それより前の高値・安値より上に位置する(切り上げる)限り、上昇トレンドであると考えます。その反対に、連続する高値および安値が、それより前の高値・安値より下に位置する(切り下げる)限り、下降トレンドであると考えます。」
どういうことかというと、図で見るとわかりやすです。
つまり、こう言う感じで「高値も安値も切り上げていればそれは上昇トレンドだ」ということですね。
まあ当たり前と言うか、考え方としてはとてもシンプルです。こういう図で見ると、一見とてもわかりやすいですよね。
でも実際のチャートでみて見るとどうでしょうか。
- 「いやめっちゃギザギザしてますやん!!」
- トレンドは『どこを「高値」や「安値」とするか』で決まってくるのに、どうとでも解釈できますやん!
- 解釈のしかたでトレンドのあるなしが変わってきますやん!!
つまり
↑このように細かく見れば上昇トレンドと言えますが、
↑このようにざっくり見ればまだトレンド状態とは言えないわけです。
こんな感じで、高値安値をなんとなくで決めてしまっては、毎回同じ評価というものができません。
似たようなチャートを見たときに、ある時はトレンドが出ている状態、またある時はトレンドがない状態、という風に判断してしまう可能性があるわけです。
これでは再現性のあるトレードはできません・・・。
仮にトレードが上手くいかなかった場合でもその失敗を次に生かすことができなくなります。
「高値」「安値」をどのように定義するか
ルールを自分で決めておこう
そういうわけで、どういうものを「高値」「安値」とするのかはっきりと決めておきましょう。
私が決めているやり方を紹介します。
それはスイングハイ・スイングローというものです。
スイングハイ・スイングローの詳細
言葉で説明するとわけがわからないかもしれませんが、図を見ると分かりやすいかと思います。
高値を考えてみます。
例えばN=5とすると、前後5本のローソク足が判断基準となります。
こんな感じで、あるローソク足の前後5本にそれより高値がない場合、そこを高値とします。
なので、
このように前後5本に、より高い価格を更新するローソク足が存在してしまった場合は、高値とは言えなくなります。
あとはNを何にするかになのですが、あまり大きすぎても、逆に小さすぎてもよくないです。
おすすめは3〜6です。
もちろん先ほど言ったように、これが正解というのはないので、どうしても自分はN=7がいいとか、N=8がしっくりくる、という方は全然それでも構いません。
ちなみに私はN=4としていますが、これも明確な理由はなくて、本当になんとなくです。
重要なのは
- 事前に決めておくこと。
- 決めたことを継続していくこと。
なんです。
このやり方を使うと、判断がぶれることがなくなります。
条件を満たすものを機械的に「高値」「安値」と認定します。そうでないものはいくらそれっぽく見えても「高値」「安値」とは認定しないので、
「うーん…ここは…高値?…になる?……のかな?」
とか悩む必要もありません。
このように、言葉をきちんと定義づけをすることで初めて自分の手法の有効性が評価ができます。また過去検証もただ何となくで漫然とやるより何倍も効果的になります。
まずは気軽に取り入れてみよう
チャート見るときの習慣にする
まずは毎回チャートを開いたら、先ほどのやり方で決まった「高値」「安値」のポイントに印をつけることを習慣にしてみましょう。みなさんがそれぞれ利用しているチャートツールで、丸やドットなど何でもいいので簡単な描画をしてみてください。そんなに手間でもないですし、これをやるだけでチャートの捉え方がだいぶ違ってきますよ。
いわゆる相場に対する「環境認識」ってやつが自然と身についてきます!
ぜひオススメです!
今回は「高値」「安値」を定義しましたが、それに限らず、トレードにおいて言葉の定義づけは様々な判断の基盤となります。定義を明確にし、正しく理解した上でトレードを進めることで、より確かな判断ができるようになると思いますよー。
一緒に頑張っていきましょう!
ではまた次回の記事で!